糖尿病の方にとって巻き爪は足の炎症や感染症の原因となるので、注意が必要です。爪は先天的または後天的に巻き爪になる可能性があります。自分の足に関心を持ち、巻き爪になる原因を対策することで予防することもできます。
巻き爪の原因は?
巻き爪は性別や年齢関係なく発症する可能性があります。
遺伝的になりやすい人や外傷などにより後天的になる場合もあります。
遺伝性(先天性)
巻き爪は、「薄い爪」「やわらかい爪」は巻き爪のリスクがあります。
体の容姿や癖、骨格と共に爪の形状も親から遺伝している場合が多いです。
但し、巻き爪が遺伝するのではなく『巻き爪になりやすい要因』が遺伝すると考えた方が正しいかと思います。(爪の硬さや形、薄さなど)
加齢
年齢と共に爪に厚みができ始め水分や栄養が行き届かなくなりその結果、表面の爪が乾燥状態となります。すると、爪と指の間に隙間ができ結果として爪全体が乾燥してしまい巻き爪が進みます。
靴と運動
靴のサイズが小さい場合、つま先で足の指が圧迫を受けてしまい指にしっかりと圧力をかけられず靴の圧迫により爪自体が変形してしまいます。
靴がサイズが大きすぎると靴の中で足がゴソゴソ動き歩行時に適度な圧力が指へかからなくなり結果として爪の巻く力に負けてしまうことがあります。
急な体重の増加
妊娠などにより急激に体重増加で爪に大きく負担をかけてしまうことが原因で爪に支えようとする力加わり巻き爪に変形していくことがあります。
爪の切り方
爪を短く切り過ぎると周りの肉が盛り上がりくい込みやすくなります。
くい込むことにより『陥入爪』と呼ばれる状態になります。
また、変形により上手く爪を端っこまで切れなくなり、端っこに切り残しができて伸びていく時に爪が少しずつ皮膚にくい込んでしまい『陥入爪』となります。
『陥入爪』の状態が続くと化膿したり肉芽腫が形成され日常生活に大きな支障がでます。
外傷
爪を作り出す部分(爪母)が損傷した場合、正しい爪を形成することができなくなります。それにより爪の変形がおこります。
多くの場合が爪を踏まれた時や足の指をぶつけた時などに爪がめくれてしまい爪母が傷つき巻き爪になることが多いです。
爪白癬
爪白癬(つめはくせん)は爪水虫と呼ばれ菌糸をもって増殖していきます。
白癬菌の栄養源は爪のケラチン(タンパク質)で爪自体に正常にケラチンが行き渡らなくなり、保湿成分を失った爪はもろくなりその隙間から水分が抜けて乾燥が進み巻き爪に繋がります。
化学薬品
一般的に洗剤やマニキュアのリムーバー(アセトン)等の薬品により爪のケラチンが分解されて爪がもろくなり結果として爪全体が乾燥して巻き爪になることもあります。
また、必ずしも上記の内容で巻き爪になるということではなく、巻き爪の原因を多く集めた場合に上記の条件に当てはまることが多いです。
特に爪の切り方に関しては注意が必要で爪の端が尖った状態で残ったりすると『陥入爪』の原因となります
陥入爪とは
『陥入爪』は、巻き爪により爪が皮膚にくい込んでいる状態で、くい込みにより皮膚に傷がつき、出血や炎症起こると、腫れが大きくなり肉芽となって皮膚が盛り上がりくい込みが進みます。また、腫れが大きくなった状態で靴をはいたり、足をぶつけるなど外力が加わると状態がどんどん悪くなります。
また、巻き爪の状態で爪の切り方が悪く指に埋まっている爪の端に爪棘が残り足を踏まれたり、ぶつけたりして外力が加わり『陥入爪』になることも多いです。